3.第2段階 (2/4)

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第2段階(1)ボキャビル


 TOEICで必要な語彙数は6000語〜8000語と言われています。英語習得法第1段階
「3つのトレーニング」で述べた、大量のインプットによっても、語彙数は自然
と増えていきますが、効率はあまりよくありません。そこで、どこかで単語を集
中的に覚える「Vocaburary Building」を行う必要があります。

 また、Part5,Part6は、ずばり単語の意味を問う問題が含まれています。単語の
意味さえ知っていれば5秒で解ける問題も、単語の意味を知らないと5分考えても
正解を選べる保証はありません。Part5,Part6は文章も短いですから、「前後の
文意から類推する」なんていう受験テクニックは使えません。

ボキャビルに最適な教材

 ボキャビル、つまり単語暗記の教材というと、皆さんは受験のときに使った
「でる単」「でる順」「ターゲット」などがまっさきに思い浮かぶ方が多いので
はないでしょうか。

しかし、これらは英単語と日本語の単語を、一対一で丸暗記
する形式ですので、(「3つのトレーニング」により、)せっかく脳に形成され
つつある「英語回路」をまた、もとの「英語を一度日本語に翻訳して理解する」
という状態に戻してしまいます。同じ理由からスーパーリピート方式なども私は
お勧めしません。

 ボキャビルの鉄則は、ずばり

  「英語の文章の中で覚える」

 です。

そして、もう一つの条件。それはネイティブ・スピーカーの自然の口調の音声が
入ったCD付きということです。やはり語学習得の基本は「音」であり、繰り返し
自分の好きなところから聞くことができるCDは必須です。


 上記の条件に合ったもので、私がお勧めするのはVol.36に登場した「DUO」です。

Duo 3.0  DUO 3.0 CD復習用 (3)
「DUO 3.0」 「DUO 3.0 CD/復習用」

 この本の特徴は「日本の[いろは歌]をヒントに、現代英語の重要単語1572語と
重要熟語997語を重複なしで560本の英文に凝縮させ」たというものです。1文を暗
記することで、平均3つの単語と2つの熟語が覚えられる計算になります。

 この文章がとても自然で、よくできています。本当に日常に使われる単語や熟
語を自然に組み合わせています。「DUO3.0の例文はほぼ1年をかけて米国の大学教
授3人をはじめとする15名のネイティヴと共に改良を重ねて完成した」というだけ
あって、その練りに練られた例文は、使っているだけでも、それをひしひしと感
じさせるほどの出来栄えです。

 対応できる語彙レベルは、「600点〜780点」とありますが、その出来栄えから
それ以上にも対応できると私は思います。実際、私は900点突破まで使った単語集
はこれだけです。


お勧めの学習法

 それではこのDUOを使ったお勧めの学習法についてご説明します。

★ステップ(0).準備
 上記にも紹介したとおり、DUOを使うときには別売りCDが必須です。上記
「DUO 3.0 CD/復習用」を必ず一緒に手に入れましょう。

※実はDUOのCDにはもうひとつ「基礎用」というものが発売されています。

DUO 3.0 CD/基礎用
DUO 3.0 CD/基礎用


こちらは上記「復習用」に含まれているナチュラル・スピードの音声のほか
に、スロースピードの音声、日本語訳の音声などが含まれています。(その
ため、CDも5枚組となり、値段も高くなっています。)
こちらは「復習用」で自信がない人向けです。第1段階の3つのトレーニング
を行い、TOEIC 600点以上のレベルに到達している人は復習用から入ることを
お勧めします。



★ステップ(1):3つのトレーニングで
 まずはしっかりTOEICの例文を暗記していきます。DUOは560の例文を10〜15例文
ずつに45のセクションに分けています。CDもこの単位で区切られていますので、
このセクションの1つ〜2つごとに暗記をしていくとよいでしょう。

 ここでも第1段階で出てきた「3つのトレーニング」が基本です。リスニング・
シャドーイング・音読を行い、体に染み込ませていきます。

 まずはリスニングです。「はじめに音ありき。」正しい発音がわからなくて
は、音読もシャドーイングも始まりません。まずはCDを聞き、しっかりとネイ
ティブの正しい発音を聞きましょう。(リスニングの詳しい実施方法については
「3つのトレーニング:リスニング」をご参照ください。)

 このとき、おそらく600程度の人が始めて聞いたときは、ほとんど聞き取れない
ことかと思います。大丈夫です。ここで述べるステップを踏めば、次第に聞き取
れるようになっていきます。

 ここでは最低5回は聞きましょう。(5回は多すぎると感じるかも知れませんが、
1セクション1分半程度で終わりますので、5回聞くのに必要な時間はわずか7分程
度です。)

 次に例文をシャドーイングしていきます。(シャドーイングについては「3つの
トレーニング:シャドーイング」
参照)ここでは最低10回は行いましょう。

 最後に音読を行います。(音読の詳しい実施方法は「3つの
トレーニング:音読」
をご参
照ください。)例文を見て、読み方が分からないものがあれば、必ずCDを聞い
て、正しい発音を確認しましょう。ここでも目標は(最低)10回です。

 上記の音を中心としたトレーニングでは覚えきれなかったものについては、必
要に応じて「ディクテーション」や「筆写」など手を使ったト
レーニングを追加するとよいでしょう。

 なお、この時に、見出し語の派生語・関連語などはざっと目を通すだけにし
て、あまり気にする必要はありません。基本英文だけを覚えるだけで結構です。
(もっともそんな余裕はありませんが)

 ステップ(1)である程度、例文を覚えることができれば、次のステップ(2)に進み
ます。

★ステップ(2):パラリーorシンギングで定着度合いをチェック
 ここまできたら、かなり例文がカラダに染み込んでいるはずです。ここで、「3
つのトレーニング」の発展型のトレーニングでどれぐらい自分が覚えているかを
チェックしましょう。

パラリー(パラレル・リーディング)とは?

  パラリー(パラレル・リーディング)は音読の発展版のトレーニング方法で
 す。具体的には「(テキストを見ながら)CDの音声にあわせて音読する」という
 ものです。このとき注意すべきは、目は文字を追いながらも、リズムやアクセ
 ント、間合いまでもCDから流れてくるネイティブを完璧にコピーすることです。

  このトレーニングの目的は、「文字を見て、条件反射的にしてしまう発音の
 矯正」にあります。たとえば、

   animal

 という文字を見た時、多くの日本人は瞬間に「アニマル」と(まではいかない
 までもそれに近い感じに)発音してしまいがちです。でも実際は「エァナモォ」
 に近い発音になります。(これをリダクションと呼びます。)
 しかし、カタカナ英語がタップリと染み込んでいる私たち日本人はどうしてもanimalという文
 字を見ると、「アニマル」と発音したくなります。

  また、日本語は比較的平坦なリズムの言語のため、どうしても音読したとき
 の英語も平坦なリズムになりがちです。英語はもっと強弱がはっきりした言語
 です。

  パラリーで音声に合せて音読することでこれらを矯正していくことができま
 す。

シンギングとは?

  パラリーをさらに発展させたトレーニング方法です。具体的には「(テキス
 トは見ずに)CDの音声にあわせてナレーターといっしょに発音する」という方
 法です。これは通常のシャドウイングと違い、CDと"同時に"発音するため、内
 容だけでなく、リズムも完全に暗記していないといけません。
 かなり難易度の高いトレーニング法ですが、効果は抜群です。歌の歌詞を覚える要領で、英文
 をリズムごと覚えてしまうというものです。歌を歌っているようにトレーニン
 グすることからシンギング(singing)と名づけました。(他の本などにはのっ
 ていなかったため、村山が命名する事にしました。)

 1セクションすべてを1度のミスをすることなく、シンギングできれば、そのセ
クションは完璧です。次のセクションに進んでください。

 以上を45セクションで行います。例文の数が多いので、少し気が遠くなりそう
ですが、聞いてるのはまるごと覚える価値のある例文ばかりで、覚え損はありま
せん。


★ステップ(3):2順目を行う。
 一旦最後まで終わったら、しばらく間をあけ、次に説明する別のことをやると
よいでしょう。この間にせっかく覚えた単語は次第に忘れていきます。いや、実
は忘れているわけではなく、潜在記憶の底に沈んでいっているだけで、完全に忘
れたわけではありません。しかし、長いこと潜在記憶の底に沈めたままだと、本
当に完全に忘れてしまいますので、ときどき記憶をかき混ぜて、浮き上がらせて
あげる必要があります。

 そこで、今度は2順目を行います。2順目のポイントは二つです。

(1)全体をシャドーイングやパラリーでカバー
  全体をCDに合せて軽くカバーします。CDの時間は60分なので、シャドーイン
 グを行っても60分で完了します。


(2)1順目に間違えたものを中心に覚え直す。
  次に1順目に間違えたものを中心に覚え直しましょう。


上記をクリアすれば、800点突破は確実です。

 ボキャビルは結構苦痛なものです。私も休みの日にドトールで9時間もシャドー
イングとパラリーに浸っていたときには、日本語がすごく恋しくなりました(笑)
(Vol.39参照) ですので、ボキャビルは短期間で集中して行うことをお勧めしま
す。


 次は文法についてご説明します。 >>



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