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トレーニング方法(2):シャドウイング

さて、今回ご紹介するのは、シャドウイングです。

”シャドウイング”という名前は、一般的にはあまり知られていないと思いますが、これはプロの同時通訳者の訓練にも使われている方法です。そして、多くの成功した英語習得者がお勧めしている方法でもあります。

私個人的にも、シャドウイングは英語学習における究極のトレーニング方法だと思います。なぜ究極なのかの説明は後回しにして、早速そのやり方をご説明しましょう。

実施方法

 シャドウイングはリスニングの延長にあたります。まず、前回ご説明した順番で「ステップ 読解」を行います。読解を行う目的は、これから英語でインプットする英文という『音』の『意味』を先に頭に入れておくことです。

 読解が十分に行えたところでいよいよシャドウイングに入ります。リスニングの場合、やり方は単純にヘッドホンから流れてくる英文を聞いているだけです。しかし、シャドウイングは、英文を聞きながら、その聞こえてきた英文を2,3語遅れて、繰り返すという風に行います。shadow、つまり影のように数語遅れてヘッドフォンの英文についていくことから、”シャドウイング”と呼ばれます。

 具体的には以下のような感じになります。

(CDの英文) Although I said the hotel industry has ...
(あなたの声) Although I said the hotel industry has ...
 1回やって見るとわかりますが、この「数語遅れて繰り返す」という感覚が初めは、結構難しく感じます。日常生活でこういったことをすることは、あまりありませんので、当然といえるでしょう。しかし、何回かやっているうちになれてきます。そして、そのうち無意識でも出来るようになります。

効果

シャドウイングの効果としては、いろいろなものが上げられますが、私が考えるシャドウイングの効果は以下の3つとなります。

効果(1):集中度が増す。
 単純にヘッドフォンから流れてくる英文を聞いているだけだと、そのうち飽きてきて、電車で座って聞いてたりすると、気づくとぐっすり眠っていたりします。また、英語を聞きながら別のことを考えていたりして、いわゆる『イヤリング』状態になっていることがよくあります。

 インプット[聞く]しながらアウトプット[話す]するこのトレーニング方法は、自分が聞き取れていないと、口から出すことはできないため、必然的に集中度合いが増すことになります。

 ただし、電車の中で声を出すと、”ヤバイ人”と思われる可能性がありますので、ご注意ください。(笑)

効果(2):頭に残る
 単純に『音』を聞くだけという受け身な行為ではなく、実際に口に出すという能動的な行動を伴いますので、その分、頭に残りやすくなります。

効果(3):”英語モード”が脳に作られる
 そして最大の効果はこれです。シャドウイングはインプットとアウトプットを同時に行います。これを繰り返し行うことによって、頭に英語モードが作られるようになるのです。これについては少し図を使ってご説明しましょう。

 シャドウイングは、まず初めに読解により『意味』を与えておきます。これは日本語で与えておいてかまいません。そして、インプット[聞く]、アウトプット[話す]は英語で同時に行います。イメージであらわすとこんな感じになります。

english mode

 そして、シャドウイングを繰り返していくうちに、日本語が消え、意味=概念だけが残るようになります。つまり、英語を英語のまま理解できるようになるのです。イメージであらわすとこんな感じになります。

english as english

 英語を英語のまま理解できる神経回路、これが”英語モード”ということになります。この英語モードを獲得しない限り、いつまでたっても英語が話せない人のまま、ということになります。

なお、TOEIC 900点以上を取るような人は、この英語モードと、日本語モードをその時々で使い分けて理解しています。これは上のイメージではこのようにあらわされます。

使い分け

 一方で一般的な日本人の場合は、受験英語をいっぱいこなしてきたため、「英文和訳」や「和文英訳」の癖が染み付いています。英語モードがしっかりと頭に形成されていませんので、インプットされたものの内容は必ず日本語で処理されます。よって、必ず「日本語⇔英語」の変換作業が発生します。文法など”勉強”によって得られた知識を元に行うのです。

english conversion

 この変換作業は非常に大変な作業です。リスニングやシャドウイングなどのトレーニングを行わずに現在600点を越えている人は、この変換作業が早い人なのかもしれませんが、いつか必ず限界がきます。なぜならどんなに頭のいい人でも、この変換作業をネイティブが話す速度で行うのは至難の技だからです。


 以上でシャドウイングの説明は終わりです。

 シャドウイングのようにアウトプットとインプットを同時に行う方法は「2-Wayトレーニング法」と呼ばれます。「2-Wayトレーニング法」は他にもいくつかあるのですが、私がシャドウイングとならべてお勧めする方法は「音読」です。

 シャドウイングに匹敵するトレーニング法「音読」とは? >>



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